ぼたのり(海のり、岩のり)の雑煮

材料

餅・ゴボウ・ニンジン・鶏肉・ぼたのり・干しあご・醤油・みりん・酒

エピソード紹介 厳選素材:ぼたのり

 能登外浦の冬の岩礁につく天然のノリのことで、生のものをだんごのようにした形がボタボタしていることからこの名がついたらしい。
 ぼたのりは、水温の下がる厳冬期のしけた後の岩場についており、波と波の間に腰をかがめてこそげ取る。 
 うっかりと波にさらわれたら大変の命懸けの作業。

 女性たちは12月の真冬の海に素手で取るため(昔からぼたノリ採りは、女性の仕事で貴重な収入源)、年々その収穫者が減り、高価なものとなっている。
 取ってきたノリはすのこなどに干して形を整える。(直径12cm位で厚さ1cm位=写真=)。
 なま乾き状態で店頭に並ぶ。

 奥能登では、雑煮にはかかせないもので、野菜などの具を一切入れず、のりともちだけの場合もある。

 ぼたのりを使った料理には、粕汁、吸物(お碗にのりを入れ、お湯を注ぎ、醤油で味付けの簡単お吸い物)、味噌汁、卵とじ、茶碗蒸し・・・など。
 朝、炊き立てのご飯のおかずにちょっと火にはしゃがした(あぶった)のりに醤油をつけて食べるのがなんとも贅沢で美味しい。

作り方

①だし汁(あごは前の晩水に漬けておき、沸騰して7~8分が目安)
②ゴボウはささがきにして水に漬けアクを出しておく
③ニンジンもささがきにしておく
④①のだし汁の中へニンジン、ゴボウ、鶏肉を入れて10分位煮る。調味料(酒、醤油、みりん)を入れる            
⑤餅は鍋にコンブを敷き、水から蓋をしないで中火で煮る
⑤金網を熱し、ぼたのりをさっと火にあぶり、餅の上に載せ④をかける

◎磯の香りが漂った素朴な味。

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