さざえ飯
材料
サザエ・米・昆布・塩・酒・醤油
エピソード紹介 厳選素材:サザエ
アワビと並んでなじみ深い食用巻貝の代表。タンパク質、ビタミン類、ミネラルが豊富。生のまま刺身にするとコリコリして美味しい。
保存には塩漬けして「さざえべし」としたり、その薄切りを粕漬けにしたりする。味噌漬けする場合もある。
「さざえべし」
1.塩漬けのサザエを洗い薄切りにする
2.かめにサザエと糀(こうじ)を交互に入れ、酒・みりんをひたひたになるまで入れ密封する
3.1ヶ月程したら赤唐辛子の輪切り、柚子の皮を刻んだものを加える
1年間保存可。輪島の朝市に行くと、大きな樽の中でたっぷりの塩水に浸かっている塩漬けサザエ (貝の蓋が付いたまま)を袋に入れて量り売りしてくれる。
蒸しサザエ(観光客は店先でよく味見している)の店が多い中、塩漬けサザエの店は少ない。
洗って蓋を取り、薄くそぎ切りにして、レモン汁をかけて食べてもよい。
11月の終わり頃には、正月用の酒の肴や年末の贈答品にするため、1ヶ月程ねかせて味をなじませる。
サザエのうまみと塩味、そして麹やみりんの甘みととけ合ってかもし出すべっこう色のさざえべしは、格別な味だ。
輪島の朝市=写真=
(おばあちゃんの「何か(なんか)一つ買うて(こうて)くだ~」で有名)
珠洲では輪島から海女さんが「まいどさ~ん」と干物などを売りに来る(昔は米との物々交換)。
塩加減がいいとかなりの評判だが、蒸しさざえも例外ではない。
9月の秋祭りにはどこの家庭にもさざえが祭り料理に出されるが、殻つきさざえは見た目が豪華だが、食べるときに手が汚れたりするので、薄くスライスした蒸しさざえなんかは食べやすくて女性客に好まれる。
作り方
サザエのむき方
1.蓋の厚みのある部分に貝割り器(スプーンの柄)をぐいと差し込み、間髪入れずにぐるりと回す(手早くしないとさざえが蓋を閉じて、作業がやりにくくなる)
2.蓋のついた身を取り出す
3.殻を回しながらワタ(内臓)をくるくると引き出す
point ワタの渦巻き模様というか、フジツボみたいな部分は砂をかんでいるので切り取る(好きな人もいるが苦いのであまり食べない。一番先端部分は見た目は悪いが食べることができる)。
①生きたサザエを貝から外して、塩でさっと洗い薄く切る。あるいは、ゆがいて身を出してから切る。ゆがいた汁はとっておき、分量の水にあわせる。
②米をといで水を切っておく
③昆布を米の上にのせ、塩、酒、醤油を入れサザエを入れて炊き込む
または
①サザエは殻つきのまま、ひたひたに水をはり火にかけ、ゆがく。
②サザエのふたが取れるようになったら火を止め、そのまま冷ます。
③サザエを取り出し、汁はとっておく。
④洗っておいた米と③の汁+水(分量にする)酒、薄口醤油をあわせ炊く。
⑤サザエの身は薄く切っておき炊き上がったところへ入れて蒸らす。