大根と人参の酢物
材料
ダイコン・ニンジン・ゴマ・酢・塩・砂糖
エピソード紹介 お講
仏事の一つでもある「講」は、娯楽の少なかった時代における楽しみの一つでもあった。
現在でも2ヶ月おきに講が営まれる集落もあるが、春・秋が中心。
「講申し」の組が材料を持ち寄り、料理を作る。(現在では予め作った料理を持ち寄る方法の集落もある)
そのお講料理になくてはならない酢物。
中でも圧倒的に出番の多いのがダイコン。
いろどりに、セリ、ニンジン、コンブ、ゴマなど、その時々によって季節の野菜を入れたりして違うが、輪島塗の赤御膳に白のダイコンがとてもよく映える。
輪島塗の赤御膳
今でこそセレモニーホールで済ませてしまう葬儀も、昔は各々の家で行なった。
参列者には、近所の人が作った精進料理が振舞われる。
(旅行に行くと、何故か朝ごはんが美味しくお替りしてしまうのも、所変われば・・・らしいが、いつも家で食べている精進料理も、場所が変わるとついついご飯がすすみ、「お替りは」の声につい茶碗を差し出してしまう)
土蔵から出してきて、しまうのも面倒と敬遠され、今では出番が無くなって桐箱に入ったままの家庭も多いが、(塗り物にとって一番悪いことが、使わないでしまっておくこと)お講料理とともに代々受け継がれる貴重な財産。
料理とともに伝えたいふる里のおもてなし。
作り方
①ダイコン、ニンジンはせん切りして塩でもむ。
②ゴマは炒ってすり、酢、塩、砂糖で合わせ酢を作る
③①をよく絞って②と和える。