あずき雑炊(あずき粥)

材料

アズキ・米・塩

エピソード紹介 厳選素材 能登大納言小豆(故郷に残したい食材・・・海風吹くやせ地で栽培される絶品の小豆)

 昔、冬に関西地方への出稼ぎに行った人(「能登杜氏」)が丹波大納言小豆を持ち帰って栽培を始め、それが珠洲の土地に適応し定着したとされる。

①土 アズキは土の養分が多すぎると豆が小さくなってしまうが、大谷町近辺の外浦地区は、断崖続きで海風が吹きつけ、海のミネラルを多く含んだ珪藻土の土地(珪藻土は、無数の穴が開いたスポンジのような構造となっているため、穴が水分や養分を適度に保つ)であるがゆえに、大粒で色・形・艶のよい小豆(全国の大納言小豆のなかでもひときわ大きな粒と宝石のような鮮やかな赤い色が特徴)が収穫出来るとされ、粒餡など高級和菓子に珍重されてきた。
②風 アズキは霜が降りると、黒ずんだり、小さくしぼんでしまうが、この外浦地区では、収穫時期の11月頃から海のほうから北風が吹きつけて、霜を防いでくれるので大きなアズキが育つのに役立っている。
③手作業 収穫は熟した莢から順に手作業で莢取りする(さやぼり)ので、収穫時期が長期間に渡り、量産しにくい。 
 地元の女性グループ「のと珠姫」が「姫どら」(どら焼き)を考案し、市内の菓子屋に製作協力を依頼し、販路を広げている。

作り方

①小豆は一晩水につけて戻し、鍋に水と塩を加え、煮くずれないよう弱火で煮る
②米はといで鍋に入れ、小豆の煮汁適宜を水で薄め、色の濃さを調整して、浸す
③鍋に塩を入れて強火にかけ、沸騰したら吹きこぼれる前に弱火にし、底から一度軽く混ぜ、ふたをして炊く
④途中炊いたところで汁気をきった小豆を加えて軽く混ぜる
⑤火を止めて蒸らす

◎小豆を煮る場合は、タケノコの皮を鍋の底に敷いて煮ると早く煮上がる。(タケノコの皮のアルカリ分が作用する)

 冬至には、カボチャと共に小豆粥を食べる習慣もある。
 小豆の赤色が邪気を祓う色であるということから食すようになったと言われている。
 小正月(1月15日)の朝に食べることから、「十五日粥」とも呼ばれている。病気をしないようにと願いながら食す。

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