あおさの粕汁

材料

あおさ(アオノリ)(生・乾燥どちらでも可)・酒粕・味噌・だし汁

エピソード紹介: 厳選素材 あおさ&酒粕

 幅数cm、長さ30cm程になり、鮮やかな緑色をしている。岩場などにかたまって生えて波に揺られている。
 2月終わり頃から3月にかけて採れるあおさは厳しい波間をくぐって採る冬の岩のりと異なり、静かな内浦の岩場(小泊の海岸は初心者でも大丈夫)で採ることが出来る。(波打ち際の岩場で、陸からきれいな真水の流れ込む場所、すぐ近くに砂地がある・・・小泊では近くの山から沢水が流れ込んでいる)

 岩にこびりついて日に当たったものは固く、色があせて(黄緑もしくは黄色に近い)いる。
 細胞の気孔が大きいので、外気を吸収しやすい特徴があり、光(蛍光灯等の光を含む)、温度に大変弱い。
 冷凍庫(小分けにしておくと使いやすい)での保管がお勧め。もしくは乾燥させて冷暗所に保存。

*あおさの高速脱水*
 洗濯ネットに入れて脱水すると、仕事が速い(砂も取れる)。
 脱水後、団子状になったものを手でほぐし、ゴミを取り除けばOK.

厳選素材 酒粕
 珠洲は昔から「能登杜氏」に代表されるところ。
 秋から春先までの農閑期に男達は灘など全国各地の酒屋に出稼ぎに行く。(最近では杜氏の高齢化や若者の継承者不足が心配されているが・・・)
 酒仕込が終わると大量の酒粕を土産に戻って来るため、親戚、近所に酒粕のおすそ分けが来るのである。杜氏に行く人も減ってきた今、おすそ分けの酒粕も手に入らなくなってきている。
 
 酒の種類が豊富なように酒粕もまた然り。甘味の強いものからそこそこのもの、板状の硬いものからやわらかいものまで・・・「これは甘酒用、これは火にあぶっておやつ代わり、これは粕汁に・・・粕和えもいいな~」という具合に、能登の料理には酒粕がたくさん登場することになる。
 野菜や山菜の「~和え」が多いのも特徴。

作り方

①だし汁に酒粕をとき、味噌を入れ粕汁を作る
②生アオサはザルに入れて水洗いし、包丁でたたいて切る(たたい方が磯の香りが出る)
③器に粕汁をよそい、アオサをはなす
  point 色や香りが悪くなるので煮すぎないように注意する。

 粕汁にはアオサだけでもいいし、ジャガイモや麩などと一緒でも良い。味噌汁の具に困った時、さっと取り出しお椀にはなし、熱い味噌汁を注ぐと磯の香りがひろがって美味しい。

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