こんかいわし(米ぬかいわし)

材料

こんか(米ぬか)・イワシ・塩・味噌・醤油・なんば(唐辛子)

エピソード紹介 厳選素材:こんかいわし

 冷蔵事情が良くなかった昔、大量に獲れたイワシを保存しようとして考えられた。
 ぬか漬けのイワシのことで「こぬかいわし」がつまった呼び名。
 ぬかを付けたまま焼く(こんかが多すぎて固くなっている場合はさっと水洗いする)と香ばしい香りがする。(換気扇からもれる臭いで、すぐに「この家はこんかいわしを焼いている」と分かってしまう。)
 とても塩辛いので、こんかいわし少しでご飯が何杯も入る。(夏場、外仕事の人は塩分を摂るために弁当にこんかいわしやひだらなどを入れる。弁当も悪くならないし、夏バテ防止にもってこい。)

 そのまま食べて渋みをうましとする人もいるし、こんかを洗い落として薄切りにし、酢のものや刺身代わりに、(焼かなくても食べられる)さらしねぎとおろししょうがで食べるのも美味しい。
 お茶漬けも美味。
 能登町の民宿では、アンチョビ代わりにこんかいわしをピザの具に使っているという。
 昔は、こんかいわしをびわの葉の上にのせて囲炉裏で焼いて食べたりもした。
 
 里山里海自然学校近くの雲津(もず)という所は瓦産業(瓦の製造にもってこいの良質な赤土の産地で、「能登の黒瓦」で有名だった)が盛んだったので、瓦にのせていろんなものを焼いた。(バーベキューの鉄板代わりで、肉を焼くと焦げ付かないので挑戦してみて)
 里山里海自然学校には、「里山里海学習館」という名の展示室(写真)が設けてあり、その中で当時の瓦工場の風景写真などが見られる。

作り方

①イワシのうろこ、頭、内臓を取って塩で2日程粗漬けし、水気を切る
②こんか、塩、味噌、醤油、なんばを混ぜ合わせてぬか床を準備する(糀を混ぜることもある)
③漬物桶の底にぬか床を敷き詰めてイワシを並べ、その上にまたぬか床、イワシと交互に漬けこむ
④押し蓋をして重石をのせておく

point 春に漬けて夏が過ぎる頃まで(およそ半年)おく

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