かじめの味噌汁

材料

カジメ・だし汁・味噌

食材を訪ねて 厳選素材:カジメ(ツルアラメ,クロメ)

 1月から2月が旬。海が荒れたときに波打ち際に寄ってきている。
 ヨード分が多く、滋養豊富なことから、「海の野菜」と言われ、血圧の高い人や冷え性の人に、また自然食、美容食として重宝がられている。
 能登では古くから産後のうるち(古血)おろしにカジメを食べるという風習がある。
 フロフタニンという渋み成分を多く含んでいるが、2時間程真水にさらすと渋みが抜ける。
 味噌汁の具にするのは、もっぱら葉の部分で、茎の部分は味噌に漬け込んだりして食す。
 たくさん拾ったときは細かく刻み、スノコに広げて干し、自家製乾燥カジメを作る。

冬の風物詩=「カジメ拾い」=
 朝、海岸を散歩すると思いがけずに美味しい漂着物に出会う楽しみがある。
 冬から春先にかけてはその散歩時間が早くなる。(海のしけた後が沢山漂着しているので、うかうかしていると先をこされて無くなってしまう。カジメの時節は特に・・・)
 昔は子供たちが小遣い稼ぎに学校に行く途中などにカジメを拾っていたが、最近ではお年寄りの小遣い稼ぎ、散歩の楽しみとなっている。
 打ち上げられてしばらくたったカジメは、乾いて色も黒くなり、食しても粘りが出ない。

作り方

①生のカジメを出来るだけ細く千切りする(茎を切り落とし、手のように広がった葉を真ん中に集め、くるくる巻いてから切ると切りやすい)
②ザルに入れ、水につけてゴミや砂を取り除く
③だし汁に味噌を入れる
④お碗に千切りしたカジメを入れ、沸騰直前の味噌汁(納豆汁でも美味しい)を入れる(きれいな黄緑色に変わる)

◎新鮮なカジメほど粘りがよく出る。ぞろぞろっと口に入っていく感じがいい。
◎刻んだものを小分けして冷凍すると粘りは少なくなるが、何時でもカジメの味噌汁が食べられる。

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